皆さん、こんにちは!FXインストラクターの鈴木です。
昨夜の海外市場では、とても勉強になる動きがたくさんありました。今日は特に「政治リスクが為替に与える影響」と「中央銀行の発言が市場を動かす仕組み」について、一緒に学んでいきましょう!
初心者の方も安心してください。一つひとつ丁寧に解説していきますので、最後まで楽しく学習しましょうね。
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※こちらは海外在住の日本人向けコンテンツになります。
ニュース解説
学習テーマ1:「貿易摩擦と為替の関係を理解しよう!」
学習目標: トランプ政権の関税政策がなぜ市場全体を動かしたのかを理解する
何が起こったの?
昨夜、英フィナンシャル・タイムズ(FT)が「トランプ大統領がEUに対して最低15-20%の関税を課す」というニュースを報じました。
【用語解説:関税】 関税とは、外国から輸入する商品にかける税金のことです。例えば、アメリカがドイツの車に25%の関税をかけると、その車の価格が25%高くなってしまいます。
なぜこのニュースで市場が動いたの?
ポイント! 貿易摩擦は世界経済全体に影響するからです。
- 企業業績への影響: 関税が高くなると、輸出入が減り、企業の売上が下がる可能性があります
- 経済成長の鈍化: 貿易が減ると、世界全体の経済成長が遅くなります
- リスク回避: 投資家は不安になると、安全な資産(金など)に資金を移します
実際の市場の動きを見てみよう
- 株式市場: ダウ平均 -142.30ドル(-0.31%)
- 原油: WTI原油 -0.20ドル(-0.3%)
- 金: +13.0ドル(+0.4%)
覚えておこう!
悪いニュースが出ると、株や原油は下がり、安全資産の金は上がる傾向があります。
学習テーマ2:「中央銀行の発言がこんなに重要な理由」
学習目標: FRB理事の発言がなぜ金利や為替を動かすのかを学ぶ
何が起こったの?
ウォラーFRB理事が「7月のFOMCで25bp(0.25%)の利下げをすべきだ」と発言しました。
【用語解説:FOMC】 FOMCは「連邦公開市場委員会」の略で、アメリカの金利を決める会議です。年8回開催され、世界の金融市場に大きな影響を与えます。
【用語解説:bp(ベーシスポイント)】 金利の単位で、1bp = 0.01%です。25bp = 0.25%となります。
なぜ一人の理事の発言でこんなに市場が動くの?
ここが重要!
中央銀行の政策は、すべての金融商品の価格に影響するからです。
- 金利が下がると…
- 債券価格が上がる(利回りは下がる)
- ドルが安くなりやすい
- 株式市場には追い風(企業が資金調達しやすくなる)
- 市場の期待が変わる
- 9月利下げ確率:50% → 61%に上昇
- 投資家の行動が変わる
実際の市場反応
- 米10年債利回り: 4.452% → 4.416%(-0.036%)
- ドル/円: やや円高方向に圧力
- 債券価格: 上昇
深掘りコーナー 💡 なぜ金利が下がると債券価格が上がるのでしょうか? 例えば、あなたが年利4%の債券を持っているとします。もし市場金利が3%に下がったら、あなたの4%の債券はとても魅力的になり、みんなが欲しがるので価格が上がるのです!
学習テーマ3:「政治イベントと円安の関係」
学習目標: 参院選などの政治イベントが為替相場に与える影響を理解する
何が起こっているの?
7月20日(今日)の参議院選挙を控えて、ドル/円が148.75円まで上昇(円安)しました。
【用語解説:政治リスク】 選挙結果によって政策が変わる可能性があることで生まれる不確実性のことです。
なぜ参院選で円安になるの?
考えてみましょう! 以下の理由があります:
- 政策の不確実性
- 与党が過半数を失うと、政策決定が複雑になる
- 財政政策(国の支出)が拡大する可能性
- 日米関係への影響
- トランプ政権との関税交渉が複雑化する懸念
- 外交政策の変化への不安
- 投資家心理
- 不確実性を嫌う投資家が円を売る
- より安定した通貨(ドルなど)を選ぶ
ポイント! 政治的な不確実性が高まると、その国の通貨は売られやすくなります。
知識コーナー
今日覚えたい重要用語
| 用語 | 意味 | 覚え方のコツ |
|---|---|---|
| 関税 | 輸入品にかける税金 | 「関所の税金」と覚えよう |
| FOMC | アメリカの金利決定会議 | 年8回、世界が注目 |
| 政治リスク | 政治的不確実性による投資リスク | 選挙や政策変更で発生 |
| リスク回避 | 危険を避けて安全資産に投資すること | 不安な時の自然な行動 |
相場の基本法則を覚えよう
覚えておこう!
- 金利と通貨の関係
- 金利が上がる → その国の通貨が買われやすい
- 金利が下がる → その国の通貨が売られやすい
- リスクオン・リスクオフ
- リスクオン:株高、資源高、円安
- リスクオフ:株安、金高、円高
- 政治イベントの影響
- 不確実性の高い国の通貨は売られやすい
- 結果が出るまで相場は不安定になりがち
今日の学習ポイント
理解度チェック
以下の質問に答えてみましょう!
- Q: 関税が上がると、なぜ株価が下がりやすいのでしょうか? A: 貿易が減って企業の業績に悪影響が出る可能性があるから
- Q: FRBが利下げすると、ドルはどうなりやすいでしょうか? A: ドル安になりやすい(金利が下がると魅力が減るため)
- Q: 政治的不確実性が高まると、その国の通貨はどうなりがちでしょうか? A: 売られやすくなる(投資家がリスクを避けるため)
今日の重要ポイント
絶対に覚えておこう!
- 貿易摩擦 = 世界経済への悪影響 = リスク回避の動き
- 中央銀行の発言 = 金利予想の変化 = 為替相場の変動
- 政治イベント = 不確実性の増大 = 通貨の売り圧力
実践的な学習のコツ
- ニュースを見たら「なぜ?」を3回繰り返そう
- なぜこのニュースが出た?
- なぜ市場がこう反応した?
- なぜ今後この影響が続く?
- 毎日の習慣にしよう
- 主要な経済指標をチェック
- 中央銀行の発言に注目
- 政治ニュースと為替の関係を観察
📢 今日のエール
初心者の皆さんへ
今日はたくさんの新しい概念を学びましたね。一度に全部覚えようとしなくても大丈夫です。毎日少しずつ、実際のニュースと照らし合わせながら学習を続けることが一番大切です。
中級者の皆さんへ
基本概念の応用として、今日学んだ「複数の要因が同時に市場を動かす」ケースを分析できるようになりましたか?実際のトレードでも、単一の要因だけでなく、複合的な要因を考慮することが重要ですね。
明日も一緒に成長していきましょう!質問があれば、いつでもお気軽にどうぞ。
FXインストラクター 鈴木
※こちらは海外在住の日本人向けコンテンツになります。
